―「大学進学するにあたってなぜ慶應にしたのですか?」
中高一貫校だったのですが、慶應と同じで、自由に練習していいスタンスでした。
そこで自分で考えて競技に取り組むことで全国優勝を3度経験することができました。
だから、大学に行くとしてもスタイルは自由なところがいいと決めていたんです。
進路を決めていくにあたって、SFCのAO入試のお誘いがありました。
自分自身、このままスポーツだけで人生を終わらせたくないと考えていて、体育学部には行きたくなかったんです。
自分の可能性を広げるために、慶應SFCは最高の環境だと思い、入学を決意しました。
―「競走部の今の印象を教えてください。」
入学前に思い描いていた自由闊達のイメージは変わっていません。
私の中で、自由闊達とは、「結果を出すのを大前提として、そのためならなんでも挑戦させてくれる環境」のことです。
例えば、大学1年生から、自分で見つけてきた外部の指導者に頼る人もいます。
競技力向上のため、そしてそれが結果的に競走部のためになるなら、何でも自由にやらせてくれる。
そして、その挑戦を学年関係なく後押ししてくれる。これが競走部の1番の魅力だと思います。
―「幹部として目指す競走部像と具体的な取り組みについて教えてください。」
先ほど述べたスタイル、自由闊達な環境をより一人一人が、
本当に競技力向上のために活発に行動してもらえるようにしたいです。
また、幹部として私たちはそれを最大限補助していくつもりです。
具体的に今取り組んでいるのは2つです。
1つ目は、幹部と選手が1 ON 1でミーティングすること。
これを通して、幹部が選手一人一人に、自身の課題の言語化のサポートをしています。
2つ目は、自己ベストシートの導入です。
シーズンベストと来シーズンの目標をブロックごとにまとめて、トレ室に掲示しています。
目標と現状の乖離を明確化させ、自発的な行動を促そうと考えています。
―「競技をする上で大切にしている価値観はなんですか?」
パッション!この一言に限ります。
「何としても、結果を出してやるんだ!」と情熱を燃やすことを大事にしています。
この価値観は高校生の時の経験が大きいと思います。
私は高1の時に高1歴代2位(当時)の記録を出しました。
しかし、そこから1年8カ月ベストが出なかったんです。
その時は本当に心が折れて諦めてしまいそうになりました。
遂には、高2の新人戦の時に、「あいつ終わったんじゃね?」っていう話が直接私の耳に届きました。
むかつきましたね。
自分は今すごく落ち込んでいるし、結果も出ていない。
だけど、それは飛躍に向けて必要な助走だと考えました。
その悔しさをバネに、高3の時には再び日本一に返り咲き、自己ベストも更新することができました。
困難があったときでも、捉え方を変えて、何としても自分の目的を達成する。
その、何としても!という気持ち、パッションを一番大事にしています。