—「なぜ『慶應義塾體育會競走部』に入ったのでしょうか?」
まずは慶應を選んだ理由から。
高校時代に弁護士を目指しており、司法試験予備試験の合格率の高さや、大学の雰囲気から慶應法学部に決めました。
また、父親が慶應法学部出身であったこともあり、元々慶應にはいいイメージがありました。
その上で競技を続けようと思った理由は、高校でずっと目標としていたやり投げ70mを超えることができず悔しかったからです。
高校最後の大会は69m33で70mにギリギリ届くことができませんでした。
もっとやり投げを伸ばしたいという思いもあり、慶應競走部に入ることにしました。
—「幹部として目指す『競走部像』とご自身の取り組みについてお聞かせください。」
競走部全体として掲げている『自己実現』に尽きると思います。
そのためには各々が本心からの目標を持って競技に取り組んでほしいと思います。
競技者として結果を求めていくことが大事ですが、そのモチベーションが上っ面ではなく本心から出た理由でないと競技に真摯に向き合えないのではないかということを今までやってきて感じていました。
めちゃくちゃきつい練習をしていて、『なんでこんなきついことやっているのだろう』と思ったときに核となるものがないとやめてしまうと思うんです。
自分の場合はそれが『やり投げを極めたい』『遠投で周りのやつに負けたくない』といった周りからすればちっぽけなものなんですが、自分にとっては確かな動機なんです。
他の人も陸上を始めた頃は小さな目標からだったと思うんですよね。
それなのに、周囲からの期待だとかで内心無理だと思うような大きな目標を立ててしまって、そのギャップで自信を失くしてしまうのではないかと思うんです。
本当は自分がどうありたいのかということを大小関係なくちゃんと考えていくことが大事だと思います。
—「 競技をする上で大切にしている価値観はなんですか?」
試合前日までに全てが決まっているということを大切にしています。
試合は絵の展示会のようなものであって、当日は飾りつけるだけだからこそ、それまでの作品を作る工程が大切になります。
競技者として試合を重要視するべきであるのはもちろんですが、その日までの過程の方を遥かに大事にしたいと思っています。
—「自身の自己実現についてお聞かせください。」
『常に成長している実感』です。
日々成長すること、そのために努力することを大切にしています。
陸上で成長できないと陸上は好きになれません。
キャプテン翼の『ボールは友達』のように陸上を好きになれるような努力をしていきたいです。
好きになるためには陸上を楽しむことも大事だと思います。
怪我をしたりして喧嘩離れすることはありますが、また陸上ができるようになったとき、とても好きになれます。
—「今の競走部の課題をお聞かせください。」
まずは関カレ1部がどのようなものか全員が認識できていないということだと思います。
戦えるチームになるためには個人の力が問われていきます。
だからこそ「より強い個人」を作っていきたいです。
そのためにも個人レベルで本心から動いていくということを大切にしていくべきだと考えています。
—「投擲ブロックの目標をお聞かせください。」
定性的なもので言えば、強い個人を作るということです。
ブロックの人数が少ない分、他ブロック以上に個人が強くなる必要があります。
投擲ブロックの存在感を出すためにも一人一人の存在感を強くしていきたいです。
定量的なもので言えば、この1年で自己ベストの合計を20m更新するという目標があります。
そのためには一人2m以上の更新が求められます。
この目標を達成するためにも、個人の存在感が求められると思います。