合格体験記ー河野慶太ー

河野慶太 環境情報学部2019年度入学

プロフィール

学部学年:環境情報学部4年

出身校: 大分東明高校

所属ブロック:中距離

高校時自己ベスト: 1500m:3'57"65

入試形態: AO入試

     

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慶應を選んだ理由

 私は現役の時に志望校のセレクションに落ちてしまい、浪人することになりました。元々セレクションで落ちたら、全国高校駅伝を最後に引退しようと考えていましたが、全国高校駅伝を走ることは叶わず、不完全燃焼で終わってしまいました。陸上への未練が断ち切れずにいた中、Twitterで慶應競走部の見学会が開かれることを知り、連絡を取って見学会に参加しました。その際、充実した練習環境、そして何より選手とコーチの距離感が近い、アットホームな雰囲気に惹かれました。そのことが決め手となり、慶應で箱根に出たいと考え、慶應を受験することを決めました。
 それから入試について調べていくうちに、SFCには9月入試が存在することを知りました。ネットで調べてみると帰国生向けの入試との見解が多く、競走部としても過去に例がないということだったので不安はありましたが、海外在住歴がなくても合格できる事や、いち早く競走部に入部をして練習をしたいという想いから、9月入試の受験を決断しました。

入試対策

 SFCのAO入試は、一次試験の志望理由書や自由記述などの書類審査、二次試験の3名の教授との30分程度の面接です。その中で個人的に最も重要なのは2000字の志望理由書だと思います。なぜなら、面接時の質問の多くは志望理由書をベースに行われるからです。言い換えると、志望理由書を書き終えた段階で、ある程度の質問予想が可能になります。そのため、志望理由書の作成段階で、自分の志望理由書のアピールポイントや面接での争点を考えながら取り組むことをおすすめします。そして何より重視したのが、誰が読んでも面白いと言ってもらえる志望理由書を書くことだと思います。面接官に会いたいと思ってもらえる文章を心がけました。
 書類提出から一次試験の合否発表まで1ヶ月ほどの期間は、志望理由書に関連するテーマの本や論文を読み、知識を身に付けると同時に、勉強も並行して行っていました。ここでのインプット作業は自分の視野やテーマの理解を深める上で非常に有意義な時間となり、面接時に非常に役立ったと感じたので、この期間は本や論文を読むことをお勧めします。
 面接練習は、一次試験に通った後から始めました。面接練習で意識したのは、自分の志望理由書に『深さ』を見せることです。インプットした知識をどれだけ見せることができるかが大事だと思います。それが合格の鍵を握っていると思います。AO入試対策に一貫して言えるのは、『未来からの留学生』というテーマに自分がどれだけ合致しているかに尽きると思います。最初はその言葉の意味が全く理解できずに非常に苦労しました。ですが、SFCのパンフレットや創設者である福澤諭吉の本を読み、慶應義塾大学、中でもSFCが求める人材とは何かが理解できるようになりました。そのことを突き詰めていくうちに、SFCでなければならない理由や自分のテーマをいかにSFCに寄せていくかを体現できるようになりました。
 私自身の取り組みとしては、あくまでも勉強優先ということもあり1日に2時間以上はAO対策に費やすようなことはしませんでした。なぜなら、AO入試は発想が大事で努力量に比例するものではないからです。実際にそれが功を奏して効率よく時間を使うことができました。

慶應競走部の魅力

 競走部の魅力は様々なバックグラウンドを持つ部員が多く在籍しており、多様な価値観に触れながら練習できることです。この環境は陸上のことのみならず、様々な視野を獲得することができます。また競技面においては、自由な環境下でそれぞれが責任感を持ちながら練習しています。この環境は間違いなく自分自身を成長させてくれるものです。

受験生に向けてのメッセージ

 慶應義塾大学の入試はどれも大変で、とても労力が必要となりますが、その労力をかける価値のある大学だと思います。私自身SFCに通っているのですが、多種多様な人と触れ合いながら、自分の学びたい分野を日々研究できる環境が整っており、本当に浪人してでも入学できてよかったと感じています。確かに受験勉強は非常に辛いものですが、その努力は一生の財産となります。皆さんと共に日吉の競技場で練習できる日を心待ちにしております。