108代主将・主務対談
こんにちは!全体マネージャー1年の柳田と、トレーナー1年の金谷です。
3月にも突入し、そろそろ選手たちもシーズンインに向けて本格的に準備を始める時期となってまいりました。
さて本日は、昨年10月に107代から代を引き継いでから「此処ぞ、勝ち鬨」というスローガンとともに歩んできた108代主将の大島琉偉(経済3・慶應義塾高)と主務の山田英志(法政3・巣鴨)に対談をしていただきました。2人が部を率いる立場になってどんなことを考えているのか、また2人がラストイヤーに掛ける思いやチームの方針について対談して頂いたので、是非最後までご覧ください!
対談者:
108代主将:大島琉偉
108代主務:山田英志
司会:金谷結衣、柳田俊(1年サポート)
1. お互いの第一印象は?
大島
あんまり覚えてないなー正直笑
山田
まあ今とは違ってどっちも選手だったから、高野さんセッション(短距離コーチによるセッション)とかでの記憶が一番古いかな。琉偉(大島)は最初は塾高生で固まってたイメージ。
大島
よくないじゃん笑 イメージ悪いじゃん。
全員: 笑笑。
大島
まあ確かに塾高時代から仲良かった友達が競走部に多くて、一年生の頃とかはあんまり新しい同期とかと話してなかったかもしれない。
山田
あと、俺がなぜか塾高サイドから「面白いやつ」っていう認識をされていると聞いて、ちょっと嬉しかったのも覚えてるかな。
全員:笑笑
大島
へーそうなんだ。俺は正直言うとあんまり英志のこと覚えてないかもしれない。気づいたら友達になってたって感じ。ごめん笑
山田
おい本当にないんかい。まあ確かに最初休部してたしね。しょうがないかもしれない。
2.主将・主務という立場になってから、それぞれ変わったことはありますか?
大島
まあ変わったことしかむしろないよね。
主将になったからってのもあるけど、まずは最上級生ってことで今までよりも周りを見るようになったね。今までは結構自分主体で動いてきた部分が大きかったからそれが大きな変化かな。それでさらに「主将」っていう立場になって、発言の重みを考えるようになった。色んな意味で自分の発言が部に大きい影響を及ぼすからね。
まあただ一つ難しいのは、一個上(10月に引退した107代)がまだいっぱい残ってるってこと。今まで引っ張ってくれてた人たちがまだいるってところで、引っ張る側になりきりづらいというか、まだ少し甘えちゃうところがあるかもしれない。これからは部全体はもちろん、リレーメンバーとかもしっかり引っ張っていきたいね。
山田
なるほどね。僕の場合は去年まで副務という立場で主務から仕事を振られる側だったんだけど、それが今は仕事を振る側になったってことが一番大きな変化かな。相手によって振る仕事も変えてるし、振る時の言い方だったりも変えるようにしてる。そういう意味で、後輩のことを今までより見るようになったね。
あとは「とりあえず困ったことがあったら主務に」みたいなところがあるから、まずは部内外を問わず、多方面からいろんな連絡がくるようになったね。でもちろんそれらに返信しないといけないから、対応するのに伴って部についていろんなことを知る必要ができて、実際知ることもできてる。
司会:後輩をよく見るようになったって言う点では、2人とも共通してますね。
山田
うん、そうだね。さっき琉偉が言ってるのを聞いてすごい共感したし、やっぱり幹部としても、最上級生としてもたくさん後輩のことは見ていきたいね。
3. 今の競走部の競技力について、どう思っていますか?
大島
もちろん一個上の107代が顕著に強くて比べられてしまってきたのもあるんだけど、僕たち108代は特にエースがいるわけでもなく競技力があまり高くない代って言われてきたんだよね。だからこそ僕たちの中で焦りみたいなものが出てきて、それが部にとっていい方向に作用しているように感じる。特に短距離に関して言えば一人一人に「底上げ」みたいな意識が芽生えてるし、1人が引っ張っていくっていう感じじゃなくて108代の総合力として部を引っ張っていくような組織になってるかなって思う。だから例年と比べると総合力が秀でた代だとは思うな。
山田
確かに公式戦で必要になってくる力って総合力だったりチーム力だったりするから、そう言う意味でうちは強い代だと思う。琉偉と被る部分はあるんだけど、今までの代はやっぱり「個」が強かったんだよね。例えば一個上の107代で言ったら豊田さんや三輪さんがいて、その人たちが競技力で部を引っ張っていた印象がある。だけど彼らがいなくなった今、突出した存在がいない中で「みんなで」って言う意識が強まってきたように見えるな。それは幹部という立場から見ても、1人の部員として見てもそう。
大島
うん、やっぱりそうだよね。だから僕たちは強かった107代の先輩方が抜けてしまったことを決してネガティブには捉えてなくて、むしろうちの代の良さが見えるいいきっかけになったとも思ってる。
山田
いざ公式戦のシーズンが始まった時に、しっかりその強みを活かしていけるように頑張りたいね。
4. チームまとめるには厳しさ?優しさ?
二人
せーの、優しさ!
全員:笑笑
大島
飴と鞭だとは思うけどさ。
山田
後輩たちは頭使って考えられる子たちだから、あんまり締めてもねえ。
大島
でも俺は同期には厳しい、めっちゃ言うかも。もう最上級生なんだからって。部全体にはあまり怒らないし、そういう意味で「優しさ」かなあ。
司会:仲良しでよかったです。
5. 二人にとってのリーダーシップとは?
また、組織を率いる上で意識していることはありますか?
大島
就活もあるから、最近考える機会が多いけどやっぱり難しいなあ。主将は言ってしまえば肩書きなわけで、主将になったことで初めてリーダーシップを発揮する必要性が生じるわけではないと思う。リーダーシップってものは後輩も含めみんなが発揮するべきで、実際みんな知らず知らずのうちに発揮できてるんだと思う。でももちろん、主将であるなら当然発揮しなければならないものであることも間違いない。
山田
なるほどね。「リーダーシップとは責任を負うこと。」僕はこれだと思う。主務系は作業が中心だからやっぱりミスが起こってしまうもので、でもそういう起こってしまったミスに対してその責任は自分がとる、とれるようにするっていうのがリーダーシップだと思ってる。
さらに言えば、経験もあるから僕は仕事はわかるんだけど、後輩たちにも同じようになってもらわなきゃいけないんだよね。だから下の子たちが俺と同じようになる、または俺よりもできるようになるという、彼らの「成長に対する責任」もあるのかなと、思っている。
つまり、「失敗に対する責任」と「成長に対する責任」を負うっていうのが主務としてのリーダーシップかな。
大島
それも本当にそう。組織の長だから、責任を負わなければならない。それがリーダーシップの一つのかたちであるのも間違いないね。
今まであんまり気づかなかったけど、意外と考えてること似てるのかも?
山田
確かに。実はそうなのかも笑。
大島
あと組織を率いるうえで意識してるのは、「チームの全員が自分の居場所を見つけてリーダーシップを発揮できる環境を作ること」かな。それに俺は注力してる。自分で走れる自走組織を作りたいっていう目標が自分の根幹にはあるから、それが俺が意識していることであり、責務だとも思ってるかな。
理想を言えば、自分が組織の先頭に立つのは大前提として、何も意識しなくても自分の背中を見せれば周りが付いてくる組織を作りたいと思ってる。
山田
あーなるほどね。それでいうと、俺はどっちかと言えば「俺についてこい」じゃなくて、みんなの背中を押すのが自分の役割だと思ってるかな。
司会
なるほど。主将と主務、どちらも組織を導く立場でありながらもその導き方に少し違いがあるのは面白いですね。
大島
そうだね。結局は自分で考えて動ける組織にしたい。自分の居場所ややるべき仕事を見いだせてない子たちに、教えてあげるのが俺の仕事。俺は前を走るから、自分でついてきてね。
6. 108代としてのゴール
山田
関カレとかいろいろあるけど、109代にきれいにバトンを渡せる状態がゴールかな。
司会:それはどうやったらできるんでしょう?
山田
なにもなくすーっと渡せるのがいいのかな。山谷なく。
大島
でもやっぱ良い形で渡したいよね。
司会:そのためには?
大島
後輩たちに、次は君たちが最上級生になるんだよって自覚させられるかどうかが大事。何も考えていない子たちにひょいってバトンを渡しても動けないだろうしあたふたするだけだからね。実際俺らも先輩方にそういう自覚をさせてもらったおかげでいざ幹部になって動けた部分が大きいから、今度は俺らが後輩たちに考えて価値発揮できる場を設けてあげることが大事だね。
山田:まあそうだね。公式戦とかについては「絶対に自分が点を取って部を引っ張るんだ」っていうような自覚・責任を自然と持ってくれている子たちはいっぱいいるから、もし最上級生として彼らの導くとしたらそれは普段の練習の時かな。俺はあんまりグラウンドにずっといる訳じゃないけど、そこは琉偉を中心に108代みんなで意識していきたいね。
7. シーズンアウトが早い2025シーズンについて
大島
全カレが移動した関係で、公式戦が8月に全部終わっちゃうんだよね今年。まあ、箱根はあるんだけどトラックは終わっちゃうから。
山田
そうそう今年は結構異例のシーズンになりそうだよね。なかなか良い質問するね。
全員:笑笑
大島
公式戦が例年よりいつもより1か月ぐらい終わるのが早いから、気が抜けちゃう4年生が多いと思うな。ALL KEIO(4年生が引退する陸上祭)を早くするっていう案もあるんだけど、箱根との兼ね合いとかを考えると難しそうってのもある。残りの期間はどうしようかね。どう思う?
司会:ALL KEIOを早めるのは寂しいです、、
山田
あーそういってくれるのは嬉しい。俺はこのままもう早く引退したほうが良いんじゃないかと思ってたんだけど。
大島
やっぱそうだよね笑。でもまあ短距離については、主力メンバーがどれくらい気合いいれているかがすっごく大事だと思っていて、その人たちが入っていると周囲の子たちも気は抜けないと思うんだよね。例年だったら日本選手権リレーが10月にあったおかげで、みんなそれに向かってモチベーションを保ててた。だけど今年は日本選手権リレーも7月に終わっちゃうから、もう全部早く終わりなんだよね。4継は公式戦もないから7月で終わり。俺は早慶戦終わったら、記録会に向けて練習していくの?ってなるから。そうなるぐらいだったら、早く後輩たちに渡しちゃって、109代を組織するまでの時間を長くする方が良いんじゃない?って思っちゃう。
山田:そうそうそう。後輩たちには早い段階でバトンタッチしちゃって、選手たちには練習のモチベを来年の試合にシフトして頑張ってもらいたい気もする。
大島:箱根は絶対にズレないけど、予選会は108代のものだからみんなで迎えたいよね。でも9月のほうが良い記録は出やすいんじゃないか?とかね。でもそうするとALL KEIO長距離出れなくないか?みたいな。
山田:今、絶賛幹部会議で話題に出てるからホットな話題だよね。いつまでも迷ってるわけにはいかないんだけど、なかなか答えを出しづらい問題ではある。
大島:難しいよね。でも、やっぱり引退は10月のほうが良いのかなあ。
山田:もうどうしよっかね。ほんとうに笑
8. いつも応援してくださっているOBOGの皆様・サポーターの皆様に向けてメッセージ
山田
日頃から応援してくださりありがとうございます。普段僕たちが活動することができているのは、周囲の人のサポートがあってこそだと思っています。それは感じづらい部分もあるんですけど、普段OBOGの皆さんからの支援物資もそうですし、僕たちの最後の一押しをしてくれるのは公式戦の応援に実際に会場に来ていただいたサポーターの皆様のご声援だったりするので、そういう普段見えないところからのサポートをしていただいているからこそ、僕たちは活動ができています。僕たちにできる、皆様への恩返しの方法はただ一つ「結果を出すこと」だけ。我々がずっと言い続けている「強くて良いチームを作る」という目標のうちの「強い」の部分は競技の結果でしか証明できないものなので、しっかり結果を残して、皆様に対して恩返しをできるように頑張ります。
重ねてにはなりますが、平素より多大なるご支援をありがとうございます。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
9. 入部を考えてくれている新入生へのメッセージ
大島
入学おめでとうございます。今大学生になって、選択肢の幅が広がり自由になったと思います。大学生は人生の夏休みと言われることが多いし、確かに僕もそう思うことが多いです。だけど選択肢が増えたからこそ、自分のやるべきことを考えて見つけ出してほしいというのが僕の思いです。勉学に励むもよし、サークルもよし、はたまた體育會に入るでもなんでもいいと思いますが、しっかりとそこに全力を注いで数年後、大学を卒業するときに、この過程をぜひ後悔しないで頑張ったなって誇れる選択を、今見つけてほしいっていうのが僕の思いとして一つあります。とても難しいとは思いますけどね。そのうえでその選択肢の一つに體育會競走部を入れてほしい。體育會競走部って、選手でもサポートでも4年間をかけて自分が没頭できるものが絶対にある場所なので、選択肢の中に競走部を入れて、自分の価値を発揮する場所を見つけて4年後に競走部にはいってよかったなって思ってほしい。選択肢の候補がたくさんあると思うんですけど、競走部を選んでくれれば絶対に後悔はさせません。そして、入部してくれたら、私たちは歓迎しますので、お待ちしています。
司会:これで108代主将主務対談を終わります。ありがとうございました。
全員:ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
108代の競走部を率いる2人の覚悟と熱い思いをお伝えできたのではないでしょうか?
2人の話にもあった通り、我々競走部一同、全力で2025シーズンを戦ってまいります。
今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします!!