【シーズンイン間近!】106代主将・主務対談

こんにちは!全体マネージャー1年の黒住と園田です。先週の12日に長距離ブロックが学生ハーフにてシーズンインをし、今シーズン初の公式戦である六大学陸上も2週間と迫ってまいりました。106代チームは「強者であれ」と言うスローガンを掲げ、練習を積んでいます。そこで、106代の主将、伊藤達也さん(商・新4)と、主務の齋藤恒さん(経済・新4)に対談をしていただきました。ラストシーズンに掛ける思い、チームの展望についてもインタビューさせていただいたので、最後までぜひご覧ください!

 

 

Q1:主将主務として冬季振り返ってみてどうでしたか??

伊藤) 秒で終わってる、シーズンまで余裕を持ってやってきたつもりだけどもう余裕がなくなってきたって言うのが本心かな。これからいかにチームの士気をあげて雰囲気をよくできるかやっていきたいね。でも実際はシーズンに入ってみないとわからない。

齋藤) 気がついたら3月になってる。正直、これならいけるという確信みたいなものはまだ持ててないかも。でもいかに雰囲気を良くしていけるかは大事だと思っていて、主将・主務としてという観点でいうと全体をいかに、どう持っていくかをずっと考えてきたかな。

 

Q:冬季力を入れたことが、これからどのように花開いていくかが楽しみということですね。実際に目に見える変化はありますか??

伊藤) 試合に対する部員の意識が上がっているように思えるね。例年、慶應競走部は保守的になりがちだったところが多くて、関東インカレで言えば残留を目指しがちなんだよ。どちらかというと、現状を維持するというか、強い選手が強いままでいることを大切にしている風潮があったというか。でも最近は下の世代がどんどん伸びてきていて、伸び伸びと向上心を持ってやれている選手が多い感触がある。下級生が、「僕、いけます。」と話してくれる機会も多くなったかな。

齋藤) 僕たちは高い目標を定めてて、その高い目標っていうのは大切なことだと思う。今回関東インカレ入賞という目標を立てていて、ただ、高い目標を立てることは誰でもできることだよね。一番大切なのはどれだけそれを自分たちならできるっていう風に思ってもらえる環境に持っていけるか。だからそこに重点を置いて代交代から自分たちはやってきたかな。

 

Q:具体的にどのようなことでしょうか??

伊藤) 全体の施策が画一的だった以前と比べて、現在はブロックに合わせた施策をするようになって、それが各ブロックの結束につながっていると思うんだよね。だけど、ブロックごと、ブロック間の結束力っていうのは今の課題だな。あくまで戦っていくのはチームだから。普段の練習においては、ブロックで固まっていれば高い練習の質っていうのは担保できるものだけど、それを試合で一つのチームとしてやっていくとなると、ブロック間の交流であったりだとか、お互い高め合える刺激、士気を全体で上げていく必要があるよね。

齋藤) 全体をなんとかこの冬で一個にしていこうって思って全体合宿や、ディスカッションだったりだとかを始めたんだよね。正直、今のところその効果が表れているかは自分たち的にも実感としてなくて。でも、なぜ結束力が必要なのか伝えられないといけないと思っている。いかにそこに馴染みを持って伝えられるかが今の課題だよね。


(昨年12月に行われた全体合宿の様子)

Q:新しい施策のなかで何か難しかったことはありましたか??

伊藤) もちろん新しいことをやるには、そこに対する理解を得るっていうところも大切だし、そこを伝えていかいないといけないのが難しかったかな。

齋藤) 全く同意見。

伊藤) 全体合宿もディスカッションも、必要だと思ってやっててはいるけど、そこの理解をしてもらう、主体的にそこに取り組んでもらうっていうのには時間がかかると思う。そこのちょっと耐えの期間というか、効果がすぐに出ない新しいことを、この歴史がかなり長くて今までの文化を保守する文化がある競走部でやっていくのはなかなか難しかったね。

齋藤) 巻き込んでいくのも難しいし、何が自分たちにとって大事なのか、必要なのかって言うのは常に考えて部員にも共有していかないといけないからね。

伊藤) ミーティングの回数もかなり増えたよね。

齋藤) ミーティングって言葉で聞いたら抵抗感があるかもしれないけど、俺の中ではその人を知るであったり、コミュニケーションの場の一環って言うイメージで、対話する」みたいなイメージでミーティングを続けてきたかな。だから数は多いけど、意味あるものだなと感じるんだよね。あとは監督やスタッフ陣の視点って本当にいいものばっかりで。というのも、自分たちはコロナ禍真っ只中に大学に入ってきて、できないできないっていう諦めの多い環境でやってきたんかで、そこから何かを変えましょうってなった時に、じゃあどういうことできるっていう思考になかなか至れない部分が多いんだ。新たなアイデアをくださる方々のおかげで、今まで枠の中でしかなかった思考がもっと広がるし、だいぶその考えるっていう点に関するブレイクスルーが多かったよね。

 

 

Q2:106代としてのゴールがあると思いますが、現時点でどうですか??

伊藤) ゴールで言うと結果なんだろうな。でもただ結果を出せばいいってわけではない。今年のゴールというか、ビジョンの中で、長期的な視点をもとうっていうのがあって、自分たちの代だけでは覆いきれないところも自分たちが引退した後も良いチームになっていくための種をまいていくというか、そういうのがあって。自分たちが引退した時に良いチームであれば良いと思うし、そのDNAを後輩が継いでいく状態にするっていうのがもう1つのゴールかな。長い視野を持ってやっていけるようにできたらいいな。

齋藤) だから去年の先輩たちがもう1回陸の王者になろうって「陸の王者、再興」という長期目標を掲げてくれたのは自分たちにとって引き継ぐ大きな1つの道ができているっていう点で、先輩たちには本当に感謝しているね。

伊藤) 105代の先輩方は後輩に受け継いで行ってほしいっていう思いがあってスローガンを考えてくれているとは思うから、自分たちもそれを後輩に引き継いでいけたらいいなとは思うね。

Q:今のところ、それは順調ですか??

伊藤 )本当に六大学が大切。ここの入り方にかかっているかなと思っている。いかにこの入りがいい雰囲気で入れるかにかかっていると思うから、あと残された日にちを大事にしなきゃね。

齋藤)結果を残す。それだけだね。

伊藤) 僕らも結果を残した先に勝利があるっていう、絶対そこは外せないものっていうところは一緒なんだけど、僕らも鹿又監督の「結果です」っていうのは、結果出せばそれでいい、結果を出せない奴がだめだって解釈はしてなくて。でも僕らは競技者としてやっているっていう面では、やっぱり結果にまとめられるし、それが大前提であると思う。結果を目指してそれを出した後に、こう自分が結果を出した前の道筋をふと振り返って見た時に、こんなものがあったんだね、っていう結果だけじゃないその過程を味わえるような環境を目指すために、結果のために頑張るっていうね。

齋藤) 結果を狙っての過程じゃないと得るものがない気がするね。そこでいかに本気になれるかだね。


(対談中の伊藤(右)、齋藤(左))

Q3:個人として今シーズンの展望をお願いします。

 

伊藤) 関東インカレだね。まずは。3位には絶対に入りたい。全カレ優勝を掲げている身からするとあれなんだけど、それを目標として練習を積んでいくことは大前提として、関東インカレは正直まだ見えない。でも3位以上は絶対に狙えると思うから。そこはしっかり決めていきたいね。次に、対抗戦で全て優勝は必須だな、これは俺の役目だね。自分がやり投で1位以外を取ることっていうのはあり得ない。全ての公式戦で勝ちきる。それで全カレで本当に優勝に手が届くところまで持っていきたい。

 

齋藤) 関東インカレで1点をとる、それだけの気持ちで十種を続けているかな。やっぱり、ここまで競技者としてやってくる上で、いわゆる怪我で負傷してなかなか記録が伸ばせないっていう過程が多かったわけだけれども、でもそれって言い訳にはできないことなんだ。やっぱり、選手として競走部にいるってことには得点でみんなに貢献するっていうことが絶対大事だなっていうふうに自分は思っていて。自分が現時点で目指せる範囲でみんなに貢献できるっていう点で、関東インカレで1点をもぎ取って帰ってくるっていうのが僕の今の目標です。あとは、主務もやっているのでそこで言うと、最高のチームにしたいね。最後にみんなでスタンドにいるときにあそこでこう、みんなで笑って声をあげて讃え会えるようなそんな情景が今頭の中にすごい思い浮かんでいるから、それを実現したい。そのためにも主務系という立場であれば、まずはサポートがワンチームになってないといけないなと強く思っているかな。本当に主務系がやっていることって、目に見えないかもしれないけど、本当にかっこいいことなんだ。これはマネージャートレーナーにも共通することなんだけど、本当にかっこいいことで、だけどやっぱりそこが見えづらいところもあるし、伝わりづらい部分もあって、それをどうやって伝えていくかって言うのが自分が果たさなきゃいけない使命かなと言うふうに思っているね。だからそこを、俺らがやっていることって格好いいんだよって、選手はもちろん、サポートの俺たちもプレイヤーなんだよて言うのを伝えていきたいな。


(早慶戦での齋藤)

Q:主務や主将の立場でプレッシャーを感じることはありますか??

 

伊藤) プレッシャーもあるけど、それと同等に不安があるかな。チームを作り上げていく立場である以上、その選択が最善のものなのかどうかは不安になる。この時に部員がついてきたときは励みになるが、そうではなかったときは精神的にきついと感じる時もある。ただ現段階では、雰囲気も含め良くなっていっているという実感があるからしんどさはあまり感じていない。いかに雰囲気を結果に繋げるかにこだわって最後のひと踏ん張りまでしてる。選手としてのプレッシャーに加えて主将としてのプレッシャーも加わってくる。選手としては、ベストパフォーマンスをだすことに尽きるから、だすことができなかったら過程を責める他ない。いかにそれをレベルの高い環境で表現できるかだ。どの選手であってもそこは変わらない。

 

齋藤)プレッシャーってなんなんだろうね。プラスにもマイナスにもなりうるしな。主将などの肩書は選手として競技をするときにアドレナリンがでるような、そういう熱くさせるものであってほしいよね。役員は重責ではあるけど、運営や競技でのプレッシャーは自分を一歩前に押し出してくれるような、そんなものであってもほしいよね。

 

Q4:各種目で結果を残すために心がけていることをお願いします

 

伊藤)これは投擲に限った話ではないけど、いかに自分の課題と向き合えるかに尽きる。これは自分のやり方がそうだったんだけど、課題を見つけるためには、まずは自身の現状を知らなくてはならない。その上で見つけ出した課題に対して最大限の努力ができるか。まあこれは本当にどの競技にもいえることだね。もっとやり投げについて言うなら、物を飛ばす競技だから、ね、、シャーペン持つにしても重心とか考えちゃうよね。傘なんかもってる時は構えたくなっちゃうし。


(トワイライトゲームスでの伊藤)

齋藤)身体知だよな。物を持った時にそれがどれだけ上手く扱えるかというか。例えば、やり投げが上手い選手は思うように扱えたりとかどこに刺さるかイメージできたり、カラダの一部として自由自在に操れると思うんだよね。反対に言えば、骨折とかの故障なんかは、自分の身体値というか、身体の操れる範囲を狭めているわけじゃん?そういうところは意識しているのかなと思う。

伊藤)ありがとうございます。笑笑

齋藤)大枠としては同じかな。十種としてはやっぱり色々な動きをしなくてはいけない以上、自分の思ったものを思うように動かせるのかというところは常々考えながらやってるかな。それと、十種目それぞれ見つめなおすことが必要で、それぞれの競技においてこれが重要なんじゃないかってものをそれぞれ見つけていくんだよね。それを改善できる練習ができるし、時にはその部分で練習できる部分が他の競技にもあてはまることもあるんだよね。それを繰り返すことで実質、九種だったり八種競技みたいな感じになっていくからね。時間って限られているんだよね。体力もね。でも達也をみててすごいと思うのは、やっぱり課題を見つけて練習して達成してまた課題を見つけて、という緻密な努力ができることだよね。こういうことができる人は本当に極わずかだと思う。課題をこなしていくことは誰もがやることだけど、それを繰り返し繰り返し3年4年とやっていけるのは本当に極わずかだよ。1年生の時の大会の悔しい思いとかがあったりすると思うんだけど、そこからずっと続けてこれているのがやっぱり強さの根源的な部分だよね。と自分は思ってる。それを見て自分を振り返ってみると、「(自分)ダメだったな!」と思うところばっかりだから。そういうところ、尊敬しています。

 

Q5:最後の質問です。チームとして、今シーズンどうしていきたいですか?

伊藤)さっきも似たようなこと言ったけど、「強くて良いチーム」、これに尽きちゃうね。なんかずるい言葉だけど。

齋藤)ずるいね笑笑

伊藤)でも本当にこの二つを両立させて初めて俺らはやり切ったって言えるんだろうから。そのために試合でしっかり結果を残してね。まあ、結果があるからチームが良くなるし、チームが良いと結果がでるし。だから今シーズン百歩譲って仮に結果が出なかったとしてもチームを良くして役割を果たすことはできるんじゃないかな。まあ間違いなく結果は残したいけどね。選手の層も厚くて後輩の勢いもあって、各世代に代表的な選手もいるって。なかなかここまで整ったチームは自分が見てきた限りないんじゃないかな。チームの可能性を広げるためにも大事な年になるだろうから、結果で答えて行きたいと思います。

斎藤)全部言われたな笑笑

伊藤) いいチームをもっと深とぼると、俺は本当に部員全員が自分の存在意義をチームの中で見出せているって言うのが裏のゴールというか。部員全員が自分の価値を部の中で見出せて、活発に活動できていって言うのが理想かな。運営面も多いから、そこはこうに頼るところも多いんだけど、それでいいチームができたらいいね。それが結果に繋がると思うんだよね。本当に。

齋藤) なかなかだから0.1秒早く走れます、だったり1cm高く遠くに飛べます投げますって言うふうに言えるものではないから、すごく伝えるのは難しいし、理解するのも難しい。だからわからないって言うのももちろんそうだと思う。競技に関しても、運営に案してもおんなじ意志を主将主務では共有できているから、運営のことであっても主将から言ってもらうって言うのがいいこともある。あとは、いいチームについて最近話すことがあって、面白い話が出たな、って思うことがあって、例えば小学校の運動会って、同じ色だと応援するやん。そんなチームだったらいいなって言うふうに思っている。運営だったり、チームビルディングだったり、難しいことを頭の中では考えながら、チームってどうやって作っていけばいいのかは考えたいけど、最後は、同じチームじゃん。同じチームだから応援するんだよっていうDNAレベルで一緒にやっていけるのを最終的には目指しているかな。みんな小学校でできているわけだから今もできるはずなんだよ。


(早慶戦集団応援の様子)


いかがでしたでしょうか。シーズンへの覚悟、チームに対するお二人の熱い想いがご覧になっているみなさんにも伝えられたのではないでしょうか。