公式戦直前特集〜短短ブロック・篠宮健吾編〜

こんばんは。新3年マネージャーの橋本千佳です。
昨日に引き続き各ブロックの取り組みや今シーズンにかける想いを少しでも多くの人に知っていただけるよう、公式戦直前特集を更新します。

昨日は副将の梅沢さん、長距離の木村をご紹介しました。

本日の一人目は短短ブロック篠宮健吾(新2年、法)です。昨年からメキメキと頭角を示し、今シーズンもブロックの垣根を越えて応援されています。「篠宮は伸びる。」そう言われている彼の想いを知る機会になればと思います。

(↑一番左が篠宮)

早速ですが、まずはこの冬季、一言でいうとどんな時間でしたか。

「充実」

中学、高校と指導者がおらず自分たちでメニューを組んで練習していた僕にとって、初めてコーチの指導のもとで練習を積む冬季練習でした。高野さんからスプリントの基礎となる理論や体の使い方、ウエイトトレーニングの方法など様々なレクチャーをしていただき、高野さんだけでなく多くの先輩やトレーナーの方からの指摘やアドバイスもたくさんいただいて自分に取り入れながら練習することができました。走りだけでなく知識の引き出しや身体への理解も含め、今では主観的にも客観的にも冬季前とは比べ物にならないほど変わり、強くなれたと感じています。
一方で、1月から2月にかけての活動自粛期間に競技場の使用ができなくなりトラックで走れなくなったことで練習の質が落ち、それまでに掴んでいた良い感覚が忘れてしまったことがありました。また、3月後半にはハムに違和感が出て本メニューから離脱せざるを得ない状況も経験しました(怪我をほとんどしたことがなかった僕にとってたった1日でも走れないことがとても苦痛でした)。しかしそんな中でも、普段できない量の補強をやったり、自分の動画を何度も見直して違和感が出た要因を探る中で他に新たな発見があったりと、決して良くない状況においても今後に生きるようなことを見つけることができ、無駄な時間ではなかったのだなと感じています。


これらのことからこの冬季を表すには「充実」が持ってこいの一言だなと思いました。

 

橋本)無駄な時間はない、そう思える努力がきっと素敵ですね。

では、短距離ブロックとしての冬季期間の取り組みや雰囲気を教えてください!

関東インカレや日本インカレの四継やマイルで結果を残すべく、コーチの高野さんの下で練習を積みました。冬季初めに走りの大まかなコンセプトやスプリントの理論などをレクチャーしていただき、毎週ほぼ同じサイクルのメニューに取り組んできました。短短は、昨年の四継メンバーの多くを占めていた4年生が引退されたことで現有メンバーの底上げを図らなければならないと共に、全員にメンバーに入るチャンスがあることを胸に日々練習に取り組んできました。短長は、昨年の全日本インカレのマイル5位を超えることを目標に、少数精鋭で辛く苦しい練習に耐えてきました。そんな中で見つかった個々の課題や弱い部分に対してアプローチし、多くの短距離ブロックの部員が冬季前と比べて強くなることができたと思います。
ブロックの雰囲気もとても良く、特に1年生が上級生とコミュニケーションを取る機会がかなり増えて仲が深まったように思います。キツいランメニューやウェイトトレーニングもお互いに声をかけ合って励まし合いながら乗り越えてこられたと感じています。

 

橋本)短距離ブロックが抱える課題点に対してのアプローチが伺えますね!

 

ちなみに、ブロック内で刺激をもらった選手はいますか?

短距離は人数が多く、順調に練習を積めている選手、壁にぶつかっている選手、怪我によりなかなかメニューに参加できない選手、トレ室にこもって着々とガチムチへと成長していく選手、、、色んな状況の選手がいます。しかし全員に共通しているのは、「速くなりたい」「強くなりたい」という気持ちです。そんな短距離の選手たちを見て、僕は全員から刺激を受けてきました。
「〇〇さんみたいな感じで走りたいな」
「怪我で走れない〇〇があれだけ頑張っているのだから自分ももっとやらなければ」
「〇〇さんにクリーンのMAXで負けているから早く勝たなければ」
挙げればキリがありません。
周りからの刺激を大いに受け自分の力にして一冬を過ごすことができたと思っています。

 

橋本 )一人一人が高め合える環境に感謝ですね

 

それでは、次は個人的に注力してきたことを教えてください!

完全に自分語りになってしまいますが、この冬に継続して注力したのは、骨盤の良いポジションを探ることとフィジカル強化の2つです。
僕は無意識下だと下部腹筋に腹圧が入らずに骨盤が前傾気味になってしまいうまく地面を捉えられず力が加わっていなかったと共に、慢性的な腰痛に悩んでいました。そこで先輩方やトレーナーの方にアドバイスをいただき、下部腹筋に力を入れる感覚を身につけて骨盤のちょうどいい角度やポジションを探りそれが見つけられたことで、動きが感覚的にも動画で見ても大きく変わり、腰の痛みもほとんど感じることなく練習を継続できました。3月に入りスパイクを履いたSD60mでは昨年の自分よりも速いタイムを出すことができ、とても手応えを感じています。
また、スプリントに必要な筋力をつけるために初めてウェイトトレーニングに取り組み、冬季前と比べて体重が2kg増え、少しはパワーアップできたように感じています。しかし、短距離の中では僕が下から数えてすぐに挙がるくらいまだ各種目のMAX値が低いので、引き続きシーズン中もウェイトトレーニングには取り組んでいくつもりです。

 

橋本)そういう自分語りをもっと聞きたいです笑、また機会があったら沢山話してねー!

 

冬季を振り返って様々なことを話してもらいましたが、これまでの競走部生活で辛かった時期はありましたか?

幸いにも入部してからの1年間は大きな怪我やスランプを経験することなく過ごすことができています。しかしそれは自分が競技に対して無知であるが故に、怖いもの知らずで突っ走ってきたからなのではないかと思います。この冬季を通じて競技に対する理解や知識、引き出しが増えたことによって、これから先に何か大きな壁が待ち受けているような気が今はしています。先程少し話しましたが、実際に地力がついて出力が上がり身体への負担が増したせいかここ2週間程ハムに少し違和感があり、満足に練習をこなせていないのが現状です。今までの競技生活でほとんど怪我が無かった僕にとってたった1日でも満足に走れないことがとても苦痛に感じています。ですが、この壁を乗り越えたらほんの一回りでも強くなれると願って地道にケアやトレーニングを続けていきたいと思っています。

 

橋本)自分自身の感覚を伴う成長と共に壁を感じている篠宮くん。人生何事も壁に相対する時があるね。まずはその壁に至れた自分を褒めると同時に楽しみつつ頑張ろう!私も頑張ります…笑

 

今シーズンの年間を通した展望を教えてください。

関東インカレまでにB標準の10″80と21″80をきり、年間を通してA標準の10″60と21″50をきって来季に繋げることが今季の個人目標です。

四継や対抗戦の八継も他のメンバーの状況にもよりますが、走ることがあれば少しでも貢献できるように準備したいと思っています。また、今シーズンに限ったことではありませんが、怪我をして離脱することは絶対にないように日々のケアやエクササイズを丁寧にやっていきたいと思います。

 

 

篠宮健吾をより深く知る機会になったでしょうか?
彼の努力をみんなで見守り、高みに登る姿を見届けたいと思っています。

以上、篠宮健吾編でした!次は跳躍ブロック、小林一揮をご紹介します!