六大学を終えて
こんにちは
3年マネージャーの村上です。
先週末と昨日、天気は下り坂…残念ながら花散らしの雨となってしまいました。
それでも桜は散り様が一番美しいといわれていて、驟雨に打たれて散り急ぐ桜、霧のように煙る雨にぼうっとそびえる桜、雨の波紋に合わせて揺れる水面の桜…雨にまつわる桜もまた風情があって良いかもしれません。
みなさんは変わりやすい天気の隙間を縫ってお花見はされましたか?
古代から桜は日本人の心の機微を反映する季節の風物として数々の和歌や物語に登場してきました。
多くはその散り際の光景を切り取り、季節の流動、そして時の進行の早さを嘆く対象とされたようです。
早いものでもう4月も中旬に突入します。新しい学期、新しい学友、新しい同僚…。前向きな気持ちで、前向きな出会いを期待しましょう
さて、去る4月8日(土)日吉陸上競技場にて第50回東京六大学対校陸上競技大会が開催されました。
残念ながら最初から最後まで雨模様の大会となってしまいましたが、多くの自己ベストが生まれるなど、天候の影響を感じさせないパフォーマンスを見せる選手も多くいました。
そんな六大学の戦績を簡単にご報告させていただきます。
まずは全体の結果として
慶應は105.5点を獲得し、法政175.5点、早稲田128点に次ぐ3位の成績を収めました。
順位こそ例年と変わらない3位ですが、過去2年間の2位早稲田との得点差を見ますと、2016年51点、2015年34点となっており、虎視眈々と2位の奪還も想定できる位置に来たのではないでしょうか。
また、今回から女子の対校種目も開催されており、慶應は32点で2位という結果でした。
女子の1位が33点の立教でわずかに前を行かれてしまいましたが、スプリント種目を中心に熱い戦いを繰り広げていました。
それでは、各種目8位までの入賞者をお伝えします。
男子
【100m】
2位 小池祐貴(総4) 10″61(0.0)
3位 永田駿斗(総3) 10″62(0.0)
【400m】
3位 小林児太朗(理3) 48″55
7位 塩津和輝(環4) 50″26
【800m】
4位 中谷浩崇(理4) 1’51″53
7位 田島直人(総3) 1’53″50
【1500m】
惜しくも9位となりましたが、岩船佑希(法3)が3’57″16の自己ベストを記録しました!
【110mH】
4位 上野佑太(環4) 14″27(+0.5)
予選で記録した14″20(+0.8)は自己ベストです!
6位 中島瑞樹(理4) 14″86(+0.5)
【400mH】
4位 水野敬介(理4) 52″10
5位 前山陽軌(環3) 52″86
【3000mSC】
8位 藤井一樹(法4) 9’51″14
【4x100mR】
2位 慶應(小倉-永田-山田-小池) 40″11
【4x400mR】
3位 慶應(千葉-前山-小林-塩津) 3’13″06
【走高跳】
4位 石川遼(環2) 1m95
6位 森慶太(法4) 1m85
【棒高跳】
4位 奥平拓海(環2) 4m50
7位 川端一輝(経2) 3m80 この記録は自己ベストです!
【走幅跳】
1位 三上良英(環4) 7m64(-0.9)
この記録は自己ベストで、三上は今大会のMVPを獲得しました!
5位 鈴木喜成(商4) 7m36(-0.9)
【三段跳】
4位 鈴木喜成 14m49(-0.2)
なお、ベスト8入りはなりませんでしたが水口拓(経3)は13m58の自己ベストを記録しました!
【砲丸投】
6位 奥平拓海 10m35
【円盤投】
4位 内藤健太(経3) 32m58 この記録は自己ベストです!
【やり投】
4位 掛村将寛(商3) 52m83
5位 安部広太郎(商2) 50m86
掛村、安部ともに自己ベストです!
女子
【100m】
1位 竹内爽香(総4) 12″22(+1.0)
【400m】
2位 清水友紀(総4) 57″66
【800m】
4位 木村友香(文2) 2’18″15
【100mH】
4位 カラザーズ圭菜ヴィヴィアン(環3) 15″10(-0.1)
【4x100mR】
1位 慶應(今井-足立-竹内-清水) 47″32
【走幅跳】
2位 今井瑛子(環2) 5m69(+0.1)
以上、入賞者をご紹介しました。
選手の走る姿、選手の跳ぶ姿、投げる姿は一瞬で過ぎ去ってしまいます。
何十何百と試合に出場してもその瞬間のレースや勝負は一期一会です。
この季節にひときわ映える桜に似て、その二度とは繰り返さない一瞬の輝きがあるから、私たちは陸上競技に魅了され続けているのでしょう。
人間の最も根源的な動きの中で、肉体だけが生み出せる速さと力。うねり、火照るその感覚が雨の日吉競技場に満ち満ちていました
今回多くの自己ベストや入賞者が生まれた一方で、振るわなかった選手がいます。目標に届かなかった選手がいます。悔しさに歯を食いしばった選手がいます。
「陸上やっててな、ほとんどの時が悔しいんだぞ。試合に負けたり、練習がうまくいかなかったり、人が自分より強くなったり、怪我したり。九割がた悔しいんだ。嬉しい時なんてほとんどねえよ。だけど、そのぽっちりの嬉しい時が、全部の悔しいや苦しいに勝るんだよ。」
高校陸上を描いた小説「一瞬の風になれ」(佐藤多佳子、2006)にはこんな言葉があります。
この2年間競走部でマネージャーとして活動し、どの選手も自分自身の目標、喜びに向かって奮闘する背中を見てきました。
悔しさを悔しさのまま放置せず、次に目指すものに向かう原動力とする強さが慶應競走部にはあると思っています。
そして次に目指すべき関東インカレまで50日を切っており、部室の日めくりも幕開きとなりました。
不安な表情で日産へと赴くのではなく、楽しみながら自信に裏打ちされた足取りで関東インカレに臨めるよう部全体として準備を進めていきたいと思います。
今回会場に来てくださり声援を送っていただいた方々、非常にお足元の悪い中本当にありがとうございました。
今シーズンも競走部をよろしくお願い致します。