学生ハーフ

こんにちは!
2年マネージャーの村上です。

2回連続で奄美合宿の様子をお伝えしてきましたが、今回はこちらに残った選手たちのもようをお届けします。
本日は立川の昭和記念公園とその市街地で学生ハーフマラソンが行われました。
途方もなく広がり、すべてを包み込むような青空を仰ぐ昭和記念公園。
柔らかく降り注ぐ陽が目には眩しくありますが、確かな春の訪れを告げていました。
連日暖かな奄美とは対照的に首都圏はここ数日かなり冷え込む日が続いていましたが、ここにきてようやく芽吹きの兆しが見えたようです。

そして本日はなんと、慶應義塾應援指導部の方々がその声援を届けに駆け付けてくださいました!
話に聞けば、應援指導部が競走部を応援してくださるのは約10年ぶりなんだとか…。
まず朝の両部顔合わせで気合のみなぎった挨拶を披露してくださいました。
それから肩を組み、恒例の「若き血」の斉唱です!
聞きなれた、故郷のようなメロディーに競技・サポートへの士気も高まります。

公園のゲートをくぐり、マラソンのスタート地点を目指すと、そこここから梅の香りが漂ってきます。
和やかで、爽やかで、それでいて凛とした薫香は鼻腔をくすぐり、あぁまたこの季節がやってきたんだなと感慨もひとしおです。
五感のうちで人間の記憶をもっとも鋭敏に刺激するのは嗅覚だと聞いたことがあります。
僕も競技者だったころ、毎年このシーズン突入の時季には期待を膨らませ、時には焦り、時には空回りしていたのを思い出します。
春は興奮とも、気合とも、恐れともつかない異質な感情が綯い交ぜになる特別な時季です。
目の前の選手たちの引き締まった表情と色濃い春の気配が、そんなことを思い出させてくれました。

慶應のアップ場はスタート地点となる陸上自衛隊駐屯地のすぐ近く。
ぞろぞろと多くの市民ランナーがすぐ脇を通り抜けて駐屯地へと入っていきます。
そのあまりの色彩の海に慶應の選手を見失いかけてしまうこともしばしばでしたが…

慶應のエンブレムを戴いた部旗はどんなに遠くからでも見紛うことはありません!!
これほどまでに巨大な旗印を使用することができるのも、應援指導部の支えがあったからでした。

そして号砲。
予選会とほぼ同じようなコースを、何百・何千というランナーが駆け抜けていくさまは圧巻の一言でした。
我々のように本気で走ることと向き合いレースに挑む学生、生涯スポーツとして長年の友人のようにマラソンと寄り添う人々、走りを人との交流の種として笑顔で走りきるランナー。
走ることへの関わり方は千差万別ですが、誰もが真剣に自らのロードを駆け抜けるその姿は等しく尊いものでした。

フィニッシュ直前では、応援団とチアリーディングの方たちが懸命に応援をしてくださっていました。
身体の芯にまで鳴り響くような太鼓の音はそのまま選手の背を押す拳となり、最終局面の非常にきつい足取りを支えてくれました。
また、指導部と競走部の応援サポートによる沿道での「若き血」は、それが耳に入ってくるだけで本当に力が湧いてきたと選手から大好評でした。

応援には果てしないパワーが秘められています。
400mラストの直線、血の味を噛みしめもがきながら足を動かすあの十数秒間。
あるいはフィールドの試技の直前、張り裂けんばかりの心臓の暴れ。
またあるはハーフマラソンの後半、気力も体力もとうに使い果たし、転がるように一心にフィニッシュを目指す時間。
そんな極限の中でも確かな応援の声は心に響きます。
乳酸の苦しみを和らげたり、緊張を闘志の炎へと変容させたり、そして背を押したりしてくれる。
他のスポーツよりも間近で応援できるからこそより与えられるものがあるのではないかということを、應援指導部と一緒になって声援を送る中で感じました。

応援に来てくれた池田(短長・総1)、川端(跳躍・経1)、石田(跳躍・環1)、今井(跳躍・環1)は應援指導部の方が用意してくださった「待ってた」でエールを送ります!

慶應の中で最初にフィニッシュラインに飛び込んできたのは長距離ブロック長を務める下川(環3)! 68分35秒でのフィニッシュでした。
その後、永野(文2)、田島(法1)と続き、9人がフィニッシュを迎えました。


中央:永野


右:田島

コンディションの影響もあり、当初エントリーしていた約半分しか出走できず、また気温が予想以上に上がってしまったため、ブロックとしては悔しい結果に終わってしまったようです。
目指す天下の剣は見上げるほどに険しく、いくつもの困難を乗り越えなければなりません。
まずは切り替えて、これから待ち構えるトラックシーズンへの準備です。
最近は部に新しい仲間が増え、そしてもうすぐ新入生も続々と入ってきます。
あきらめまい。花を咲かせずに終わるまい。いま高知県で見ごろとなっている雪割り桜のような、そんな強い気持ちで今シーズンを迎えたいと思います。

また、繰り返しになりますが今大会は50名を超える應援指導部の方々が熱い声援を送ってくださいました。
選手の必死さに呼応するかのように懸命に応援してくださったその姿には感動を覚えました。
この場をお借りして御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

奄美では7日(火)まで合宿が行われ、そちらのマネブロも引き続き更新されますのでお楽しみに!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
失礼致します。

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