第5回関東インカレ特集 女子4×400mR(原・志比・町野・中村)

第5回は女子4×400mRで5位入賞を果たした女子マイルチームです。

怪我をはねのけ5位入賞

慶大女子4×400リレー、最大の目標は「3分42秒台を出し、表彰台に上ること」だった。「その目標を達成するために最大限の努力をしてきた」とメンバー全員が話してくれた。この目標に挑んだ選手は1走、原知穂(法3=東京・桐朋女子)2走、志比菜津実(総合2=神奈川・川和)3走、町野あかり(商2=東京・立教女学院)、4走、中村宝子(総合4=静岡・浜松西)の4人。4×400mリレーは男女ともに予選が大会二日目に行われ、決勝は一週間開き、二週目の大会四日目となる最終日に行われる日程。予選では筑波大や青山学院大などの強豪がひしめく緊張感の漂う組の編成となっていた。しかしその中、一人一人が自分の持てる走りを見せ、青山学院大に続く組2位となる3’50″00で決勝へと駒を進めた。

[写真]ゴール後、お互いの健闘を讃えあう女子マイルチーム 左から志比、原、町野、中央奥・中村。
最終日、メンバーのコンディションはチームの二本柱である中村と志比が直前に足を痛め、負傷。決してベストな状態ではなかったが、彼女たちが普段の練習から築いてきた「団結力」「信頼」でこの逆境も見事にはねのけ、素晴らしいレースを見せてくれた。3走、町野は「宝子さんが決勝の前、怪我をおしながらもリレーに出ると決めてくれた。その気持ちに応えるためにも絶対に良い走りをしようという強い気持ちに繋がった」と話し、その中村も「誰かの遅れを他の皆がカバーしあうことで目標に近づきたい」と振り返った。決勝の結果は日体大に続く5位(4点)で3’50″04と目標のタイムには届かなかった。しかし悪条件の中この結果が出せたのは一人一人が単独で走るとは思わない、4人で一つのチームとしての強く結びつき、実力以上のものを出すことができたからこそ得ることのできた結果だったと感じられた。

動画のポイント

「決勝は向かい風でラストがきつかった。」と原が言うように、最終日、競技場では大学の弾幕を強くなびくほどの風が吹いていた。さらにマイルの前には怪しげな雲が近づき、天候はかなりの悪条件だった。しかし天候を気にせず原、町野共に主力の二人の負傷をカバーするべく前半から果敢に飛ばす走りをした。動画中でもその勢いのある走りを見てもらいたい。1走、原が前に走者のいないアウトレーンから後手に回らない、果敢な走りを見せ2走、志比にバトンを渡す。その志比は前のチームとの差をぐんぐんと詰め、3走、町野へ。町野も勝負を意識して前の走者に食らいつきながらの快走。バトンを託されたアンカー、中村は最高学年としての誇りと、貫録で他のチームを抜き去り、順位を上げフィニッシュ。しかしお互いに自分の走りには納得していなかったのか、「絶対スピードが足りない」「ラストをもっとねばれるようにしたい」など各々が自己の走りについては改善点だらけだと述べていた。しかし中村が「夏にもう一度、練習を一からしなおして、チームの底上げを図り、全カレでは勝負できる実力を付けたい」と言うように、彼女達ならば必ず今以上に強くなり、全カレの舞台で輝いてくれると思う。

引き続きまして、第6回は58年ぶりに優勝を果たした男子マイルチーム(大野・茅田・古賀・廣瀬)を特集致します。

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