慶應義塾體育会競走部に入ったきっかけを教えてください

高校2年生の時に、日本ユースに出場しました。

そのあたりに、慶應義塾大学のAO入試のお誘いの手紙をいただきました。

もともと、兵庫県出身の大先輩である村上昴輝さん(須磨学園→慶應)に憧れていて、AO入試を決意しました。

ただ、そのAO入試で落ちてしまいました。

そこで、1年浪人して一般受験に挑戦し、合格して競走部の門を叩きました。

ー「競走部の今のイメージを教えてください。

入学前と大きくは変化していません。自主性、自由などについて、当初のイメージとギャップはありません。

ただ、思ったより選手の自主性を尊重してくれる雰囲気があると思います。

また、それは1年生、2年生にも根付いていると思います。自分の頭で考えられる選手がもともと多いようにも感じます。

―「幹部として目指している競走部像を教えてください

競走部には、誰でも言いたいことを言える、それを許容する文化があります。

だからこそ、全部員が自分自身の意思を持ち、表明できる組織にしていきたいと思っています。

私は常に、幹部からのトップダウンではなく、ボトムアップを意識しています。

具体的には、幹部と部員の1ON1ミーティングにおいて、

「競走部の変えたほうが良いと思うこと」、「競走部に思うこと」を直接聞いている。

部全体に対する意見を下から吸い上げて、実際に実行するということを今は取り組んでいます。

また、そのような取り組みを通して競走部に対して考える時間を増やしてもらおうと考えています。

そうすることで、競走部に対してどのような形で貢献できるか、

自分たちで考えられる組織にしていきたいと思っています。

ー「大事にしている価値観を教えてください

私自身大切にしているのは、ずっとフラットな目線でいることです。

これは競技の中で、というより部を運営している中での価値観になりますね。

フラットな目線とは、偏見や先入観に囚われず、その人自身を見ることです。

これだけの部員がいるとそれぞれ、ブレない軸を持っています。

そのなかで、主務の私が誰かに肩入れしたり、毛嫌いしてはいけません。フラットな目線で接し続けることを常に心がけています。

今振り返ると幼少期のサッカー経験が大きかったですね。小学校のとき、サッカーをやっていて、ポジションはMFでした。

サッカー経験者ならお分かり頂けると思いますが、ポジションごとの価値観って全然違うんです。

ディフェンスに回らないFWにイライラしたり、その逆もまた然りで…。

MFの私は、FWとDF、どっちとも触れ合う機会があったんです。

試合で勝つためには、異なる意見をまとめて、価値観を中和するのが大事です。

そこで培った会話術やポジショニングが、今にも生きていると思います。